25ステラSWがヤバい!?|前モデルと比較し進化した性能を隅々まで解説!
進化の軌跡を辿る――フィッシングリールの代名詞とも言える『ステラSW』シリーズ。その最新モデル『25ステラSW』がついに登場しました。
前モデルは、耐久性、操作性、そしてドラグ性能の高さで多くの支持を集めましたが、25ステラSWはその評価をさらに上回る改良を遂げています。
本記事では、前モデルと比較しながら、25ステラSWの技術的進化や、実際のフィッシングシーンでの使用感に迫ります。『最高』のリールがどのように進化したの本記事で詳しく解説します。
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25ステラSWの革新的な5つの進化
25ステラSWの5つの進化について、チェックしておきましょう。
ドラグの耐久性向上と新設計ドラグノブによる操作性の進化
25ステラSWから、「XXタフドラグ」を採用、これにより前モデルよりもドラグ力の低下を防ぎ、耐久力が向上しました。
- XXタフドラグ(ダブルエックスタフドラグ)とは?
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猛烈な走りを受け止める各ドラグパーツには金属と摩耗に強いステラSW専用カーボンワッシャを採用。従来までの下部に配置されたドラグワッシャに加え、上部にもスプール構造を進化させたことで、大型ワッシャが搭載可能になりました
この進化によりドラグの耐久性が向上。
ドラグ構造の進化と、搭載されたヒートシンクドラグの相乗効果で、熱によるドラグ力の低下を従来モデルと比較して約30%低減することにも成功。
詳しい解説はこちら⇒シマノ
- 熱ダレとは?
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大型魚との長時間のファイトや高負荷の釣りで発生するドラグシステムの熱蓄積による性能低下を指します。高温になるとドラグ力が安定しなくなることがあります。
【原因】
・ファイト中にラインが引き出される際の摩擦
【影響】
・ドラグシステムの不具合
・適切な調整が出来ずに起こるラインブレイクなど
ドラグノブも前モデルに比べ大口径化しました。これにより操作性が向上し、ファイト中でも瞬時に締める・緩めるといった動作を可能としています。
驚異の1.3倍向上!?ギアの強度と耐久性の進化
リールの心臓ともいえるギアには、ドライブギアとピニオンギアの接地面を拡大する「インフィニティクロス」を採用。
- インフィニティクロスとは?
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シマノはギアの歯の接触面を広げつつ、滑らかさを実現する技術を徹底的に研究。ギアの歯面の設計と製造技術を進化させ、ドライブギアとピニオンギアが接触する面積を大きくしました。
その結果、ギアの歯面にかかる負荷がより広い範囲に分散。集中的なダメージを受けることを防ぎ、耐久性が従来の設計に比べて大幅※に向上しました。頻繁に実釣を行うアングラーでも、滑らかで力強い巻きごこちを長期間にわたってキープできます。
シマノのギアとギア構造は、常に進化を続けていきます。詳しい解説はこちら→シマノ
前モデルと比較して、歯幅が1.3倍向上。これによりギアにかかる負荷を分散し、部品へのダメージを軽減し耐久性が大幅に上がっています。
大型青物などのビッグゲームで使い続けているとギアの消耗も激しくなるため、長期間維持する事を目的とした技術となります。
ラインの放出抵抗大幅軽減!キャストフィールの進化
リールへのライン巻きシステムに「インフィニティ・ループ」を採用。ラインを整然とスプールに巻きつけられる事で、ライン放出時の抵抗が大幅に軽減されキャストの精度と飛距離がグッと伸びました。
- インフィニティ・ループとは?
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スプールに巻かれるラインを整然と緻密に巻きつける技術です。これによりライン放出時の抵抗が大幅に軽減されました。「超密巻き」はスプールの上下運動速度を最適化する事でライン同士が均一に隣り合うように巻かれることを指します。
詳しい解説はこちら→シマノ
前モデルの半分程度までピッチを狭めた密巻き化。抜けるようなキャスティング性能とトラブルレス向上に繋がります。
ほぼ完全な鉄壁防水機構の進化
「Xプロテクト」と「Xシールド」の組み合わせにより、ほぼ完全ともいえる鉄壁の防水機構が実現されました。
- Xプロテクトとは?
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特殊な「ラビリンス構造」を採用し海水が内部に侵入するのを防ぎます。この複雑な迷路のような構造と撥水効果が水の浸入を防ぎます。
詳しい解説はこちら→Xプロテクト
- Xシールドとは?
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リールボディやドラグノブ、スプールなどに強力なシーリングを施し、水の侵入経路を遮断
Xプロテクトで内部の侵入経路を構造化する事で海水の侵入を防ぎ、Xシールドは、リール全体の海水が侵入するであろう箇所を塞ぐ技術になります。
過酷なソルトルアーゲームでの使用を想定したうえで、高い耐久性と防水機能を25ステラSWは獲得しています。
想定した作られた究極のシステマティックプロダクト
25ステラSWは「オシアプラッガーリミテッド」と「オシア17+PE」との完璧なマッチング寄って開発されたリールとなります。
特に、この3点の組み合わせでキャスティング性能含めた総合的なすべてのパラメーターが高い状態で釣りをする事が出来ます。
25ステラSWのスペックとラインナップ
25ステラSWのラインナップは全3種▼
- 10000PG
- 10000HG
- 14000XG
スペック/品番 | 10000PG | 10000HG | 14000XG |
ギア比 | 4.8 | 5.6 | 6.2 |
最大ドラグ(kg) | 25 | 25 | 25 |
自重(g) | 680 | 680 | 685 |
スプール径(mm)/ストローク(mm) | 66/22 | 66/22 | 68.6/22 |
糸巻量PE(号-m) | 4-400,5-300,6-250 | 4-400,5-300,6-250 | 5-360,6-300,8-220 |
最大巻上長(cm/ハンドル1回転) | 99 | 116 | 134 |
ハンドル長さ(mm) | 80 | 80 | 80 |
ベアリング数BB/ローラ― | 12/1 | 12/1 | 12/1 |
夢屋ハンドルタイプ | H-4 | H-4 | H-4 |
25ステラSWと前モデルの性能・スペックを比較
25ステラSWの3つのラインナップを前モデルのスペックと比較してみました。
スペック/品番 | 25ステラSW 10000PG | 19ステラSW 10000PG |
ギア比 | 4.8 | 4.9 |
最大ドラグ(kg) | 25 | 25 |
自重(g) | 680 | 670 |
スプール径(mm)/ストローク(mm) | 66/22 | 61/22 |
糸巻量PE(号-m) | 4-400,5-300,6-250 | 4-400,5-300,6-250 |
最大巻上長(cm/ハンドル1回転) | 99 | 102 |
ハンドル長さ(mm) | 80 | 75 |
ベアリング数BB/ローラ― | 12/1 | 13/1 |
夢屋ハンドルタイプ | H-4 | H-4 |
- 10000HGの比較
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スペック/品番 25ステラSW
10000HG22ステラSW
10000HGギア比 5.6 5.6 最大ドラグ(kg) 25 25 自重(g) 680 670 スプール径(mm)/ストローク(mm) 66/22 66/22 糸巻量PE(号-m) 4-400,5-300,6-250 4-400,5-300,6-250 最大巻上長(cm/ハンドル1回転) 116 116 ハンドル長さ(mm) 80 75 ベアリング数BB/ローラ― 12/1 13/1 夢屋ハンドルタイプ H-4 H-4
- 14000XGの比較
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スペック/品番 25ステラSW
14000XG14000XG ギア比 6.2 6.2 最大ドラグ(kg) 25 25 自重(g) 685 675 スプール径(mm)/ストローク(mm) 68.6/22 68.6/22 糸巻量PE(号-m) 5-360,6-300,8-220 6-300,8-200,10-165 最大巻上長(cm/ハンドル1回転) 134 134 ハンドル長さ(mm) 80 80 ベアリング数BB/ローラ― 12/1 13/1 夢屋ハンドルタイプ H-4 H-4
比較まとめ
各モデルのスペックを比較すると25ステラSWは多少劣っている事が数値を見て分かると思います。これは、新技術の採用・搭載による影響だと考えます。特に10000PGは自重含め1回転あたりの最大巻上量も減少しています。
また、ベアリング数も前モデルは13/1だったのが12/1に下がっています。これは回転の円滑性が1個分下がる事になります。
スペックだけで比較すると前モデルのステラSWが良いです。
25ステラに採用されたテクノロジー
25ステラを使用したプロのインプレッションを抜粋
25ステラSWの完成度は、プロアングラーの方にも高い評価を得られています。ドラグ性能とキャスト精度、飛距離は実際の使用インプレを見ても特に注目されています。
25ステラSWを使って感じたのは、従来モデルの完成度をさらに上回る驚きの進化です。特に注目すべきはドラグ性能で、XXタフドラグによる安定性とパワーの向上、さらに操作しやすいドラグノブの改良が印象的でした。また、インフィニティループの搭載により、ラインの巻き取りがより密になり、キャスト性能も大幅に向上。トラブルが減り、ルアーが驚くほどスムーズに飛んでいく感覚を味わえます。全体的に完成度が非常に高く、従来モデルをさらに洗練させた仕上がりになっています。25ステラSWは、釣りを次のステージへ引き上げるリールだと実感しました。
25ステラSWを使ってまず驚いたのは、ドラグ性能の進化です。XXタフドラグにより、上下両方に大型ワッシャーを配置する構造が採用され、大物とのやり取りでも圧倒的な安定感を感じました。実際に50kg級のキハダを掛けても、ドラグはしっかり機能していました。また、インフィニティループの搭載でラインの巻き取りが非常に緻密になり、キャストの飛距離が明らかに伸びています。ラインの放出がスムーズで、キャスト時のバタつきがほとんどなくなり、快適な使用感でした。さらに、アンチツイストフィンがスプール周りのライントラブルをしっかり防ぎ、特にロングリーダー使用時のストレスが大幅に軽減されました。全体的に、使いやすさと信頼性がさらに向上し、従来モデルを超える完成度を実感しました。
フィールドテストで大型のヒラマサとファイトし、25ステラSWの性能を実感しました。まず驚いたのは、巻きの軽さと力強さです。14000XGを使用しましたが、XGらしからぬ軽さで、HGに近い印象を受けました。ギアの剛性が向上したことで、ポンピング時も快適で、大型魚相手でも信頼できる強さを感じました。さらに、インフィニティループにより平行巻きが進化。ラインがきれいに巻かれることでキャスト時の放出が非常にスムーズで、トラブルもありません。2スピードオシュレーションシステムの採用により、ラインの喰い込みも完全に防止されており、高負荷のドラグでも安心して使えました。また、ドラグノブの操作性も向上しており、ファイト中の調整がスムーズでした。完成されたリールだと思っていたステラが、さらに進化していることに驚かされました。
25ステラSWの総評
ここまで25ステラSWについて詳しく解説しましたが、結論、性能面は信頼と安心感を持てる素晴らしい機種だということが分かりました。特にドラグ性能に関わる「XXタフドラグ」の採用はとても大きいです。
リールの心臓部でもある「ギア」も前と比べ、耐久力も上がり長期的な使用を想定した作りとなっています。スペックの数値だけを比較すると前モデルよりも劣ってはいますが、これは新しい技術を惜しみなく搭載した事が原因だと思われます。スペックだけでは図る事ができない実践型のリールという事です。
25ステラSWを検討されているなら、まず自分が釣りをするフィールドおよびターゲットとなる魚種をチェックしておく必要もあります。これは、25ステラSWという完成されたリールの性能を持て余さないために、高難度のエリア攻略に向けて使用する事をおすすめします。