シマノ ピットブル8+を前モデルと比較しながら詳しく解説。
2020年3月にシマノからPEライン『ピットブル8+』が発売されました。前モデルの『ピットブル8』から性能・スペックが向上し、今でも根強いファンが多いのが特徴のPEラインです。
本記事では、実際にどちらも使用した筆者がその違いやおすすめのポイントを詳しく解説します。
この記事の執筆者
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各2アイテムのスペックを比較
『ピットブル8』と『ピットブル8+』のスペック表をそれぞれ公式サイトから引っ張ってきました。
それぞれ比較しながら見てみると、スペックの違いが分かると思います。
ピットブル8+のスペック
出典:シマノ ピットブル8+
号数 | 最大強力 lb(kg) | 長さ (m) | カラー |
0.4 | 9.3(4.2) | 150,200 | トレーサブルピンク,5カラー |
0.5 | 12.2(5.5) | 150,200 | トレーサブルピンク,5カラー |
0.6 | 14.8(6.7) | 150,200 | トレーサブルピンク,5カラー |
0.8 | 18.5(8.4) | 150,200 | トレーサブルピンク,5カラー |
1.0 | 23.1(10.5) | 150,200 | トレーサブルピンク,5カラー |
1.2 | 27.1(12.3) | 150,200 | トレーサブルピンク,5カラー |
1.5 | 31.8(14.4) | 150,200 | トレーサブルピンク,5カラー |
2.0 | 43.0(19.5) | 150,200 | トレーサブルピンク,5カラー |
ピットブル8のスペック
出典:シマノ ピットブル8
号数 | 最大強力 lb(kg) | 長さ (m) | カラー |
0.6 | 14.5(6.6) | 150,200 | ライムグリーン,スーパーブルー |
0.8 | 18.3(8.3) | 150,200,300 | ライムグリーン,スーパーブルー |
1.0 | 22.4(10.2) | 150,200,300 | ライムグリーン,スーパーブルー |
1.2 | 27.0(12.2) | 150,200,300 | ライムグリーン,スーパーブルー |
1.5 | 31.7(14.4) | 150,200,300 | ライムグリーン,スーパーブルー |
2.0 | 42.8(19.4) | 150,200,300 | ライムグリーン,スーパーブルー |
各2アイテムのスペックから見た、大きな違いを詳しく解説します。
前モデルよりも進化した5つのスペック
スペック表を比較して大きな変化は下記になります▼
- 号数に0.4号と0.5号が追加
- 前モデルとは違う2つのカラー
- 性能が向上した分、価格が上がった
- ラインの長さが200mまで
- 最大強力lb(kg)がアップ
それぞれ詳しく解説します。
号数に0.4号と0.5号が追加
『ピットブル8+』の号数に0.4号と0.5号が追加されました。これにより、前モデルでは出来なかったアジングなど、様々な釣りの幅が広がりました。
前モデルとは違う2つのカラー
ピットブル8+からトレーサブルピンクと5カラーの2種登場しました。特に視認性が良いトレーサブルピンクは人気の高いカラーとなっています。
性能が向上した分、価格が上がった
品名 | 号数 | 長さ(m) | 価格 |
ピットブル8+ | 1号 | 150m | 2,830円 |
ピットブル8 | 1号 | 150m | 2,180円 |
ピットブル8+は前モデルと比べて多少価格が上がっています。
性能が向上した分、価格が上がるのは当然ですが、そこまで大きく価格の変化はないのでコストパフォーマンスは高いです。
ラインの長さが200mまでしかない
ピットブル8+はラインの長さが200mまでしかありません。
前のモデルの『ピットブル8』は300mまであったのですが、新モデルでは200mまでしかないので足りない場合は下巻きが必要になります。
最大強力lb(kg)がアップ
前モデルよりも最大強力lb(kg)の数字が上がっています。
品名 | 号数 | 長さ(m) | 最大強力lb(kg) |
ピットブル8+ | 1号 | 150m | 23.1(10.5) |
ピットブル8 | 1号 | 150m | 22.4(10.2) |
メーカーの頑張りにより強度面が向上してます。わずか0.7lb(0.3kg)の向上でも効果は大きいです。
直線強力の向上はファイト中にPEラインが切れる可能性をグッと下げてくれます。他メーカーのコスパPEライン1号の最大強力lb(kg)は大体が【20lb(9.1㎏)】になります。
それと比べると『ピットブル8+』は高い強力を持っていることが分かります。
ピットブル8+の3つの技術特性
出典:シマノ ピットブル8+
『ピットブル8+』は3つの技術特性で作られています。
- IZANAS(イザナス)
- ヒートシンクコーティング
- THOUGH CROSS 2
『IZANAS』と『VT工法』の解説は『シマノ 『ピットブル8』の強度や耐久力は大丈夫?レビューと紹介解説』をお読みください。
残り2つを解説します。
ヒートシンクコーティング
ヒートシンクコーティングを簡単に説明すると、PEラインを『熱から守るコーティング』がされています。
PEラインは魚がヒットした時の引っ張る力で、ガイドの擦れやリールに巻かれたPEライン同士の摩擦で熱を持ちます。
そういった摩擦熱による劣化を軽減してくれる技術になります。
本来はオフショアでマグロやヒラマサなど大型魚で使用するオシア8[OCEA 8]というPEラインの5号~12号使われていた技術をピットブル8+に採用したそうです。
THOUGH CROSS 2
『タフクロス工法』+『VT工法』この2つの編み方を合わせたのが『THOUGH CROSS2』です。
簡単に説明するとPEラインの繊維1本1本を『均一に編み込む』技術になります。
- 耐摩擦性の向上
- 低伸度が出る
- 直線強力の向上
- 感度、操作性アップ
ピットブル8+はこの技術での構造によって他メーカーのPEラインよりも性能値を上げていたんですね。
まとめ
『ピットブル8+』と『ピットブル8』を比較した内容をまとめると▼
- 号数に0.4号と0.5号が追加
- 長さが200mまでのラインナップ
- 『トレーサブルピンク』と『5カラー』の2カラー
- 価格が前モデルよりも上がった。
- 最大強力lb(kg)の数値がアップ
- 『IZANAS』『ヒートシンクコーティング』『THOUGH CROSS 2』の3つのテクノロジー
『ピットブル8+』は前モデルよりも進化した部分が山ほどありました。
ただやはり価格が上がったことにより、金銭面の問題はありますが、能力と質の向上がカバーしてくれると思います。